教科横断型授業

これまで自身が行ってきた情報科と他教科との教科横断型授業の実践をまとめました。
ページ下部から、実践を開始した年度の古い順に並んでいます。
少しずつ更新していきます。

レコード、カセットテープ、MD、CDといった音楽メディアの変遷をテーマにした教科横断型授業です。メディアの特性と、それを支える物理現象を結びつけて読み解きます。物理では、CDにレーザー光を当てて回折・干渉を観察し、トラックピッチを求める実験を行います。情報科では、各メディアの記録方式(物理・磁気・光学・光磁気)とアナログ/デジタルの違いを整理し、デジタル化の仕組みを扱います。

実際に4種類のメディアを再生・操作する体験を通して、針の摩耗やダビング劣化、A面・B面の切り替えや巻き戻しといった、各時代のメディアが抱えていた不便さを実感します。そのうえで、デジタル化がもたらした「劣化しない・編集しやすい・複製しやすい」といった特性を考えます。さらに、CDの直径12cmが決まった経緯や、技術的に優れていたMDが普及しきれなかった理由をたどります。光ディスクの大容量化が回折限界と青色レーザーの開発に支えられてきたことにも触れ、技術の進歩と社会の受容の両面からメディアの変遷を捉える構成としています。

準備中

モールス符号をテーマに、通信の歴史とメディアの特性を科学的に読み解く教科横断型授業。物理では、電磁石や電磁誘導の原理を用いた簡易電信機の制作を、情報科では、アルファベットの出現頻度を分析し、符号を効率化する活動を行う。これらを通して、約150年前のモールス符号が、現代のハフマン符号によるデータ圧縮と共通する考え方であることへの理解を深める。

トーキングドラムや狼煙などの前近代の通信手段から、ボルタ電池、アンペールの法則、ファラデーの電磁誘導へと、電磁気学の発展をたどりながら、モールスがなぜ電磁石を通信に応用しようとしたのかを考える。簡易電信機の打鍵体験や、ヘルツによる電波発生実験の再現を通して、目に見えない電気や電波の現象を体感する。さらに、英文テキストの出現頻度を分析して「私のモールス符号」を作成し、現行の符号表と比較することで、効率よく情報を伝えるための工夫からデータ圧縮の考え方へとつなげる構成としている。

情報科実践事例報告会2025(オンデマンドの部)発表

ICT機器の長時間利用による視力低下や姿勢不良などの健康問題をテーマに、情報科と養護教諭が連携して行った教科横断型授業。情報科は情報社会と問題解決(VDT症候群、テクノストレス等)を切り口に、近視対策の世界的な動向など「情報社会的視点」を、養護教諭は視力低下のメカニズムや健康問題の捉え方など「解剖生理学的視点」を担当し、生徒が自身のICT利用状況を客観的に把握したうえで、主体的な行動変容につなげることを目指した。
第19回全国高等学校情報教育研究大会でポスター発表(P-14)。

<教科書該当ページ>実教出版 高校情報Ⅰ 新訂版 p.17
 キーワード:VDT症候群、テクノ不安症、テクノ依存症、テクノストレス

ファラデーの電磁誘導の法則が、交通系ICカード(Suica等)のRFID技術やワイヤレス充電の根幹をなしていることを題材にした教科横断型授業。物理は電磁誘導の原理と実験(コイルとLEDを用いた誘導起電力の測定)を、情報科は自動改札機のアンテナ角度設計(情報デザイン)、センターサーバ方式への移行(システム構成)、利用データ活用とプライバシー(データサイエンス)といった多角的な視点を担当。
情報科実践事例報告会2024(オンデマンド発表の部)発表

AIの「学習」の仕組みを体験的に理解し、人工知能と人間との関わり方を考える教科横断型授業(公民科・倫理との連携)。情報科はTeachable Machineを用いた教師あり学習の体験や、AI技術が引き起こす社会課題(データの偏り、無意識のバイアス)を扱い、倫理は人間とAIの関わり方についての価値観の対話を担当。

日常生活でAIに任せてよいこと、人間が行うべきことをグループで話し合いデジタル上のボードで共有した後、「AI採用」を題材にサッポロビールやソフトバンクの実例をもとに、AIによる意思決定の是非を考察。Teachable Machineでは、ペアで用意した画像を互いに認識させ合う実習を通じて、学習データの「量」と「質」が精度を左右することを体感する。Googleフォトの誤タグ付けやAmazonのAI採用中止といった事例から、データの偏りが引き起こす社会的影響とアンコンシャス・バイアスへの理解を深める構成としている。

情報科実践事例報告会2022(オンデマンドの部)発表

準備中